どうも、カナダ人と結婚し、もうすぐ2歳の娘がいる、トロント在住6年のももです。
今回の記事では、「共働きが一般的なカナダでは、どのように夫婦の家事役割分担がなされているか」についてご紹介します。
家族構成や住んでいる場所、仕事が異なれば、その家族の家事・育児分担はそれぞれ異なり、家族の家事分担はこうだ!一言で説明することは難しいです。
それでも、私が6年間住んで来て、カナダ人の旦那と結婚し、フルタイムで仕事をし、育児をしている中で感じる共通点があります。また、日本とは価値観、考え方が違うなと思うこともあります。
私の経験はもちろん、身近にいる知人、友人、同僚の経験も混じえながらご紹介していきますので、ぜひ読んでみてもらえたら嬉しいです。
きっと、日本とカナダの仕事と家族、子育ての考え方の違いがわかり、面白いこと間違いなしです!
目次
旦那も育児・家事に協力的!というか、協力しないと共働きが成り立たない
夫婦でフルタイムの共働きであるということは、夫婦それぞれ同じ時間労働をし、さらに子育て・家事をこなす必要がありますよね。
日中は仕事なので、子育て・家事に費やせる時間は早朝か、夕方~夜です。仮に旦那が残業の多い仕事をしていて、ママだけでこの限られた時間でワンオペをすることは、出来なくはないですが、体力的にかなりしんどいし、寝不足になります。どう頑張っても続かないし、体調壊すパターンが多いです。
よって、旦那も仕事人間にばかりなっていられません。食器洗いや買い出し、子供のお風呂や着替え、オムツ替えなど積極的に手伝う必要があります。
幸いなことに、ワーク&ライフバランスが上手く取れているここカナダでは、残業をする必要はほとんどありません。
残業するのが当たり前、残業したり接待や上司との飲みに付き合ったりすれば出世する、なんてことは一切なく、会社の付き合いは基本的にありません。
逆に残業ばかりしていると、「この人要領悪いんじゃない?」と思われ、タイムマネジメントが出来ない人とみなされ、評価が下がることもあります。「定時で上がっているから、働いていない」という概念が、カナダにはないのです。
よって、定時で上がれる環境が整っているここカナダでは、仕事以外に費やせる時間が、夫婦ともにあります。
だから夫婦共フルタイムで働いていても、家事育児まで手を回せるのでしょうね。だから私も、ブログに費やせる時間があるってわけです。
我が家は私が8-16時勤務、旦那が9-17時勤務なので、保育園への送りは旦那、迎えは私が担当しています。
平日は朝の娘の身支度、夕飯の準備、翌日の弁当の準備、洗濯物を畳むのは、基本私が行い、旦那は食器洗いと洗濯物洗い・干しを担当しています。
私があれこれ気づいて、のんびりな旦那を待てずにパパッと家事をこなしちゃうことが、今まで多かったです。
でも、ソファでダラダラしている旦那を横目で見ながら、仕事から帰って息つく間もなく家事をこなしている日々を毎日続けていたら、ある日ついに我慢の限界が来ました。
「同じ時間仕事してるんだから、私だって自分の時間が欲しい!」「毎日ほとんどの家事育児してたら寝不足になるし、続かない!」と爆発したのです。
それをきっかけに、食器洗いと洗濯の任務を与え、私は一切手を出さないようにしました。そうしたら、最初はなかなか行ってくれませんでしたが、最近は何も言わなくても自分の仕事だと認識してくれたようで、積極的に行うようになりました。
男の人って、なかなか言わないとやらないし、言っても何をして欲しいか具体的に言わないと、わからずに何もやってくれないので、我が家では自分と旦那の家事分担をきっちり分けるようにしています。
他の同僚に聞いても、◯◯は私が担当だけど、◯◯は旦那担当、とすぱっと分けて日々家事をこなしているパターンが多いです。
お母さんだから、お父さんだからという固定概念は存在しない
お母さんだから、保育園の送り迎えに行かないといけない、とか、食事を作らなきゃいけない、とかいう固定概念は、カナダにはありません。得意不得意や、仕事のスケジュールに合わせて、家での家事分担が決まります。
夕飯を作るのも、掃除洗濯をするのも、子供の送り迎えも、病院に連れて行くのも、オムツを変えるのも、夜泣きの世話をするのも、週末に公園に連れて行くのも、パパママどちらも、分け隔てなく行います。
娘を預けている保育園にウェブカメラがあり、ライブで子供たちの様子が見られるのですが、ある日、慣らし保育をしていたのか、子供に半日ずーっと付き添っているお父さんを見ました。
そのお父さんは、子供を少しでも保育園の環境に慣らせようと、終始自分の子供とクラスにいる子供と遊ばせようと必死で、最後は一緒に給食を食べていました。
何とも微笑ましい映像で、見てはそのパパの姿に尊敬し、私の旦那もこのくらい娘に貢献してくれたら笑 と思ったのですが、本当にカナダは育メンが多いです。
娘を公園に連れて行っても、パパさんに会う可能性は非常に多いです。時間帯や場所にもよりますが、いつも私が連れて行く公園は、パパママ半々くらいの割合で、1人で子供を連れてきています。
夫婦で育児をするのが当たり前なここカナダでは、パパが赤ちゃんを連れてお出かけしている場面を本当によく見かけるので、夫婦で子育てしている姿勢がどの家庭からも伺えます。
共働きが当たり前、子供がいるからとキャリアを諦めるママは少ない
カナダ人は勉強熱心で、向上心がある人が多いです。良い意味で自己本位の人が多く、子供がいるからと言ってキャリアを諦めてパートタイムで働く、もしくは仕事を辞めるという人はほとんどいません。
家族のためにキャリアを積んで、稼いで家族を養う、という考えが夫婦ともに備わっている家庭が非常に多いのです。
カナダは物価が高いから片方の収入では経済的に厳しい、ママの方が稼いでいる、などとその理由は様々ですが、子供が生まれた後に、育休から復帰する人は非常に多いです。私の周りで、産休に入ってそのまま退職した人は、ほぼいません。
私も含め、みんな職場復帰して、フルタイムで共働きしています。
中には子供を育てながら、大学の夜間コースやオンラインコースを受講している人もいます。私にはさすがにそこまでする根性がないので出来ませんが、子供を育てながら仕事して勉強して、としている方はカナダにはたくさんいて、尊敬です。
さすがは移民大国だけあって、移民してきた人の向上心には感服させられます。カナダは、特にトロントは移民都市であり、家族のため、自分のため、と勉強する人が非常に多いです。私も・・・と思ってはいますが、さすがに今は現状を維持するだけで精一杯なので、子供が小学校に上がって少し育児が落ち着いてきたら、夜間学校に通おうと考えています。
同僚で子供のいるママさんと、以前キャリアについて話したのですが、近々ビザコンサルタントの資格を取るコースを取得する、と言っていました。
「ママだからあれこれ我慢しなきゃいけない」ことは全くありません。
日本だったら、「小さい子供がいるのに、自分のために子供を置いて勉強するなんて、子供のことを大事に考えていない親だ!」と思われそうですが、カナダでは普通です。ママは強し、です。
それでも経済的にしばらく働かない主婦・主夫もいる。なぜ?
一部のママさん、パパさんは仕事に復帰しなかったり、仕事を辞めたりする人もいます。その大きな原因の1つが、デイケア(保育園)の値段です。
日本の保育園事情をあまり知らない私ですが、毎回トロントの保育園の料金のことを日本の友人に話すと、みんな度肝を抜きます。それぐらい尋常じゃないほど高いのです。
公表しますよ。用意は良いですか・・・?
ズバリ、1歳半までの乳児は、フルタイムで預けると月に20万円かかります!!!!!
低所得の家庭は市からの補助が出ますが、大抵の家庭は出てその半額(10万)です。我が家は、下に近い中流家庭なのですが、旦那がまあまあ稼いでいるので、残念なことに補助が出ません。
なので、パートタイムで週3回預け、残りの2回は義実家で面倒を見てもらっています。それでも1歳半までは、月に13万支払っていました。
フルタイムで子供を保育園に預けると、パパかママの給料ほぼ全て持っていかれてしまうほどの痛手です。こんな社会だから、年子や2歳差の子供を持ってしまったものなら、まとめて保育園に預けなければならず、20万じゃおさまりません。。。
そのような家庭は、止むなく子供が義務教育に入るまで、専業主婦・主夫を選択する人もいます。フルタイムで子供2人を保育園に入れたら、35万ほどかかるからです。毎月そんなに払うなんて、何だかアホらしくないですか?
だったら子供との時間を大切にできるし、家にいることを決めた、という方の話はちらほら聞きます。我が家ももし2人を保育園に入れないといけない状況になったら、一時期私が仕事を辞めて面倒を見ることになると思います。
子供が風邪を引いたら、休める方が休む。
カナダはプライベートも尊重されるので、子供の風邪や体調不良で少々休む程度なら、誰も何も気にしません。親が面倒見ないと、誰が子供の面倒見るんだ?ってなりますしね。
我が家の場合は、早退できるほうが早退して、子供の面倒を見ます。我が家では、基本早退するのは私ですが、その翌日に家で一緒にいたり、病院に連れて行ったりするのは旦那です。私は通常通り出勤します。
もしくは、夫婦どうしても休めない場合は、義理の母にお願いして来てもらうこともあります。
カナダではお父さんだから子供のために休みづらい、ということや、お母さんだから迎えに行くべき、ということはありません。共にフルタイムで働いているのであれば、どちらか動けるほうがささっと早退したり、休んだりします。
幸い私の旦那は、自宅勤務が出来る職種なので、自宅で働きながら娘の世話をしてもらうこともあります。最近はそのほうが多いかもしれません。そうすると、私も旦那も仕事を休むことにはならない上に、娘の世話も出来るので一石二鳥です。
最後に
今回の記事では、「共働きが当たり前な国、カナダでの夫婦の役割分担」と題して、旦那も家事・育児に協力的である、ママだから・パパだからこれをしないといけないという概念はない、子供がいてもキャリアアップを図る人はいる、保育園が高すぎて、止むなく専業主婦・主夫になる人もいる、子供の風邪は夫婦で交互に休んで協力する、ということをご紹介しました。
カナダでの生活は、夫婦ともに定時で上がれて、家事育児のために使える時間があります。時間の余裕があるからこそ、子供だけでなく、自分のためにも費やせる時間がある家庭が多いのです。
お母さんもお父さんも、自分の時間をそれぞれ尊重しながら、家族の時間も大切にしていて、その仕事・家事・育児も、全て夫婦で折半して行われています。共にフルタイムで働いているのであれば、それが理想ですし、当然かもしれませんね。
あなたのために、何か参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。